私は銀行員時代「仕事にやりがいがない…」なんてことをよく考えていました。
転職活動をしようとした時にも「やりがいがありそうな職業が見つからない…」と悩み、転職サイトや適職診断サイトを巡る毎日でした。
しかし、ゆとり世代でのらりくらりと過ごしてきた私は、やりがいを探すこと自体に段々と違和感を感じるようになりました。
そして「やりがいってそもそも必要なんだろうか?」と疑問に思うようになったのです。
近年は”やりがい搾取”なんて言葉も一般的に使われるようになっており、私と同じようなことを考える方も多いのではないかと思います。
そこで、私なりに考えてきた「仕事にやりがいを探して悩むよりも楽な生き方・考え方」というものをお話しさせていただきます。
今の仕事にやりがいが感じられず悩んでいる人や、やりがいを求める生き方に疑問を抱いている人のヒントになれば幸いです。
仕事にやりがいなんていらないと思う。
私は、銀行で働いている時に「やりがいのある仕事をすることが幸せ」だと思っていました。
給料よりも何よりも、やりがいを追求していくことに意味があるんだと信じていました。
だから、仕事が嫌でたまらない=やりがいを感じないからだと変換していたのです。
世の中にも「やりがいのある仕事をしよう」という風潮があり、それを見出せない自分が嫌でした。
ですが、起業してしばらく経った今は、やりがいを追い求めることが全てではないと考えるようになりました。
ということで、ここでは「やりがいなんていらない」という考え方についてお話ししていきたいと思います。
そもそも「やりがい」って何?
そもそも、仕事の「やりがい」ってどういうものなのでしょう?
まずは、人はどんなことで仕事にやりがいを感じることができるのかを考えてみたいと思います。
・お客様からありがとうと言われること
・責任のある仕事をすること
・世の中に貢献すること
・数字レースでトップに立つこと
達成感や充実感を感じたり、自分が満たされる気持ちになる時に使われることが多いですね。
また、後輩やチームを育てたり、社会に貢献できたりというところにやりがいを感じる人もいるでしょう。
何にやりがいを感じるかは人によってバラバラです。
人によって違うからこそ、自分にとってのやりがいが何なのかが分からずに迷子になる人が多いのだと思います。
「やりがい」ってハッキリしているようですごく漠然としていますよね。
言葉の意味を調べても、フワっとしていて捉えにくいものだと言えますね。
捉え方によって様々な表現ができますから、見つけ方、探し方もそれぞれの価値観により大きく異なってきます。
つまり、誰かが決めるものでもなければ、正解があるものではないということですね。
やりがいによって疲弊する心
私は「やりがい」には、人がやりがいを感じるポイントは2種類存在していると考えています。
- 自己完結する時
- 他者の影響を受ける時
この2つの着地点です。

自己完結で終わるものについては、捉え方が自分次第なので他者や社会からの影響は受けにくいです。
しかしながら、他者によるものについては相手の行動に結果が委ねられるので、こちらで調整ができません。
どんなに頑張っても評価されなかったり、感謝されなかったり…
相手の行動が自分の期待値から少しでも低いとガッカリした気持ちになってしまいます。
つまり、着地点を相手に委ねている状況の人は必要以上に期待と失望を繰り返して心が消耗していく傾向にあると言えます。
また、仕事にやりがいを持つことが当たり前になってくると「仕事にやりがいを持つ自分」を過剰に演じるようになります。
自分のリミットを超える仕事量をこなしたり、無理に自分を取り繕って人と接したり…
仕事にやりがいを持つ自分でいるために、心をすり減らして毎日を送るようになります。
そうなると、いつの日か限界がくるのは目に見えていますよね。
やりがいは所詮幻想
やりがい重視の働き方で怖いのが「やりがい>お金」という考え方です。
確かに、お金を稼げればどんな働き方をしてもいいとは言えません。
ですが「やりがいがあれば給料が低くてもいい」という考え方は間違っていると私は思います。
日本は特に、お金を稼ぐことが悪いことや卑しいことだという風潮があります。
そのためにお金よりもやりがいが大事という考え方が浸透しやすいのです。
しかし「給料が低くてもやりがいがあるから私は幸せ」なんて思い込むのは、ちょっと危険かもしれません。
なぜならば、「やりがい>お金」という考え方は会社側からしたらめちゃくちゃ好都合だからです。

仕事内容がきつくても、給料が低くても、やりがいがそれを補ってくれるということです。
数年前、「やりがい搾取」という言葉が流行りました。
経営者が給料などの報酬の代わりに労働者にやりがいを強く意識させることで、その労働力を不当に安く利用する行為のことです。
やりがいを持つこと自体は悪いことではありません。
それによって自分が幸福感を得られたり、人生が充実していると感じられるならば捨てる必要もなりと思います。
でも、不当な労働環境を納得させられるためのものならば、そんなやりがいは捨てた方がいいです。
それならば「やりがいなんて所詮幻想にしか過ぎない」と考えた方が気持ちが楽になると思います。
わざわざネットで探すほどのものでもありません。
必ず持っていなきゃいけないものでもないし、見つからないからと焦る必要もありません。
自分にとってのやりがいが見つからなければそれでいいんです。
やりがいを探すことに時間を取られるくらいなら「そんなものはいらない」と考えてみる方がずっと楽です。
自分で自分にプレッシャーをかけるのは疲れちゃいますからね。
やりがいよりも余裕を持とう

私は仕事にやりがいを持つよりも、余裕を持つことの方が大事だと思っています。
昔は「やりがいのある仕事をすることこそが幸せ」と思っていましたが、見つからないからといって焦ったり自分に失望する必要もないと気付きました。
仕事にやりがいがあるからといって、人生が幸せかといったらそんなことはありません。
やりがいを重視してお金や環境のマイナス要素を受け入れるくらいなら、不要と考えた方が心が軽くなります。
それよりも必要なのは、余裕なのではないかなと思います。
生活がギリギリの状態でやりがいを求めても、苦しくなる一方かもしれません。
まずは自分の心と時間、そしてお金の余裕を持つことを重視してみてはいかがでしょうか。
仕事の不満にやりがいは関係ない
仕事に不満に感じている原因は、やりがいを感じられないからではありません。
自分がかけた労力と、給料や待遇が見合わないと感じているからではないでしょうか?
私は仕事への不満というのは、自分の頑張りや仕事で受けるストレスと給料や仕事内容を天秤にかけた時に生じる差が不満となっているのだと考えています。

この不満が募ると、「仕事にやりがいがない」と感じるようになるのだと思います。
不満を飲み込むためにやりがいを感じていると思い込んで自分を納得させる人、
給料や役職が頑張りと見合わないと気持ちを「やりがいがない」という表現に変える人…
様々な不満を「やりがい」という言葉で都合よく解釈しているだけなのかもしれません。
自分が仕事に不満を感じている本当の理由は何なのでしょうか?
給料、時間、人間関係、評価…
やりがいを探すよりも、不満を感じる根本を解決させることが大事なのだと私は思います。
3つの余裕を持とう
仕事のやりがいというものは、人によってバラバラで、探せば見つかるようなものでもありません。
所詮幻想で、見つからなくても当たり前です。
だから、私たちはやりがいという言葉に翻弄されずに人生を楽しめる余裕を持っていけばいいのだと思います。
別にやりがいが見つからなくたって生きていけるし、悲観するほどの問題でもないですよね。
多分、悩んでしまう人は何かと余裕がなくなっているのだと思います。
私は人生を楽しく生きていく上で、大事なのは3つの余裕だと考えています。
- お金の余裕
- 時間の余裕
- 心の余裕
3つのどれか、もしくは全ての余裕がないせいで、大したことない悩みも深刻に捉えて落ち込んでしまうのではないでしょうか。
仕事への不満も、この3つの余裕がないことが原因ということが多いでしょう。
私も銀行員時代は収入も少なくて残業も多くて、人間関係などのストレスで精神的にも疲れ切っていました。
余裕がない時は物事をマイナスに捉えやすくなるもので、何かと悩んで自分を追い詰めていました。
ですが、会社を辞めて起業してからは3つの自由が手に入りつつあるので、くよくよ悩むことも減りました。
何気ないことが楽しいと思えるようになりましたし、以前よりもずっと心が軽くなった気がします。
雇われている身で3つの余裕を手に入れるのは相当難しいことかもしれません。
ですが、余裕があれば人生をもっと楽しむことができます。
やりがいなんていらないから、自分に余裕を持てるような生き方・働き方を探していきましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
海が近くにある大好きな街で、好きな時に起きて、好きなだけ働いて、好きな人とだけ過ごす...こんな自由な生活をしています。
今でこそストレスフリーな生活を送っている私ですが、つい最近までは普通の銀行員で家と職場を往復するだけの平凡な毎日を過ごしていました。
やりたいことはもちろん、これといって得意なことも、夢中で打ち込めるものもありませんでした。
では、私はどうやってここまでたどり着いたのか...興味がある方はよかったら私のプロフィールをご覧ください。
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